「父親の経済力と母親の狂気」とは漫画二月の勝者における印象的な台詞です。
まるで「父親はカネだけ出してクチは出すな」と言われているように思えるかもしれません。
ずっと塾代を払って、後はたまに送り迎えをするくらい。勉強のことは全部母親任せ。
そんな関わり方をしていた父親が、入試直前になって急にクチを出し始めるパターンがあります。
今回の記事では、そんな父親を「俺様登場パターン」と名付けて、傾向と対策についてお話していきます。
母親目線では、このパターンの避け方を。父親目線では、そんな関わり方にならないように事例として。読んでいただけたら幸いです
目次
入試直前になって「ついに俺様登場」と言わんばかりに口を出し始める
まずは「俺様登場」の生態についてお話していきます。
最初に断っていきますが、この記事を読んでいるお父様は、該当しません。
塾講師の教育ブログを探して読んでくださるような熱心な方は今回の対象ではありませんのでご安心ください。
このタイプの父親は、基本的には母親に受験のことを任せています。
勉強の管理、宿題の進捗、志望校の選定など。
父親の関りとしては、全く関わらない方もいれば、送り迎えだけしたり、週末にたまに暗記くらいを一緒にやる方もいると思います。
共通するのは、中学受験のことをあまりよく知らないと言う事です。
そんなお父様が、入試直前の12月や1月になって、突然クチを出し始めることがあります。
「受験校はこっちに変えた方が良いんじゃないか?」
「この問題集が良いらしいぞ。やらせてみたらどうだ?」
「勉強時間が長すぎるんじゃないか。睡眠も大事だぞ」
など……
その検討は既に通り過ぎた
普段関わっていないお父様かからの急なアドバイスに接した、母親と受験生本人の思う所としては
「そんなことは既に考えた」
「そんなことは当然検討したうえで今の結論になっとるんじゃい」
「どっかで聞きかじったようなアドバイスをされても困る」
等の反応になるかと思います。
では、なぜこんな的外れなアドバイスになってしまうのでしょうか?
うまく行ってないじゃないか。もう見過ごせない
ここからは算田の妄想ですが、きっとこんな気持ちなのだと思います。
いままで受験勉強のことは塾と本人、母親に任せてきた。
成績が思うように上がらないこともあったけど、信じて任せていた。
でも、もういよいよ入試が迫ってきている。
これ以上放置することは出来ない。
最終兵器として、自分が出て行ってテコ入れするしかない。
こんな感じではないかと思うのです。
イメージとしては、部下の仕事が炎上して収集が付かなくなったときに、上司が火消しとして出ていくような感じだと思います。
……とまぁ、ここまではやや悪意モリモリで書いてしまったのですが
決してお父様だって悪い人じゃないんです。
でも結果として、これまで中学受験をずっと見ていた母親と比べると、的外れなアドバイス・対策になってしまう。
その心理はどこにあるのでしょうか?
本当の心理は、心配だから
お父様だって心配なんだと思います。
子を思う親の気持ちは海より深く山より高い。
今までは仕事で忙しかったりしてあまり関われなかったけれども
最後まで放置して、もし良い結果にならなかったら後悔する。
せめて最後だけでも自分も協力したい。
そんな気持ちかもしれません。
悪気はないんです。
善意なんです。
善意だからこそ、タチが悪いのですが。
無力化しよう!
子を思う親の気持ちを無下にすることはできません。
かといって、今更素人意見を聞き入れて勉強計画や受験校選びを変えたくはありません。
つまり、如何にして「権力ある素人」を無力化するかが課題となります。
最初に結論を書きます。
「作業に関わってもらう。方針には関わった風を演出して実質的に関わらせない」
です。
作業とは、例えば
・過去問の〇つけ
・暗記の一問一答を一緒にやってもらう
・過去問直しノートの切り貼り
・過去問の結果をExcelにまとめてもらう
などです。
一方で、関わらせてはいけない方針とは、例えば
・どの学校を受験するか
・どこの過去問を次に解くか
・どのテキストの復習をするか
などです。これはずっと受験の伴走をしてきた方の親が詳しい分野なので
素人意見は無力化しなくてはいけません。
どうやって無力化するか?
「あなたは素人なので黙っててください」
と素直に伝えて黙っててくれるタイプの方であれば、そもそもこういう問題は浮上していないので
ストレートに伝える作戦は却下します。
基本方針は「意見のエッセンスを取り入れたフリをして、実質的に何もしない」
です。
例えば一つ事例を取り上げてみましょう。
急に「下剋上算数が良いらしいぞ」と言い出す
別パターンとしては
「ステップアップ算数が良いらしいぞ」や
「図形の必勝手順が良いらしいぞ」
「中学への算数ってやってるか?」
等のパターンもあります。
今回は代表として「下剋上算数が良いらしいぞ」という素人の思い付き大変ありがたいご意見を骨抜きにする方法を考えてみましょう。
「そうだね。下剋上算数はとても良いテキストだって評判だ。中学受験の基本問題が、ジャンル指定せずバラバラに出題されるから、全単元の総復習にも良いし、前に勉強した単元を忘れていないかをチェックするためにも優秀だし、とても良いテキスト
でも実は、同じ狙いのテキストがSAPIXからも配られているんだ。「基礎トレ」って言うんだけど、毎日10問でいろんな単元が勉強できる。
だから下剋上算数と同じ狙いが塾のテキストでも達成できるから、こっちを使ってやっていこうよ。今あるテキストを使って、全単元の基礎総ざらいという狙いを達成した方が良いと思うんだ。
※早稲アカの場合は「バックアップテキスト」、日能研の場合は「夏の428」、四谷の場合は「シリーズ計算」や「高速基礎マスター」等におきかえてください。
あくまで机上の空論ですが
お父様の提案「下剋上算数」の狙いを勝手に分析し、その狙い自体は素晴らしいと褒めた上で、実質的に今やっている勉強は変えない結論に着地させる。
こんな風に骨抜きしましょう。
必要以上の安全策「合格可能性30%なんて受けてもムダだろ?」
高校受験の常識で中学受験を語るタイプの親御さんに多い意見です。
中学受験は併願が何校もできるので、合格可能性30%の学校を受験することはザラにあります。
30%とは、30%と言う意味です。0%ではありません。
併願の戦略がしっかり組めていれば、合格可能性30%の学校を受けることは全然アリです。
極端な例
第一志望:30%
第二志望:60%
第三志望:90%
と言う受験プランだったとして、これを
第一志望:50%
第二志望:60%
第三志望:90%
に変えたところで、第二志望までに収まる確率はたいして変動しません。
そりゃ多少は変わるでしょうが「憧れの第一志望校」を挑戦する前から諦めてまで高める可能性だとは思わない。
というのが現場の感覚です。
高校受験は併願できる数に限りがありますし、そもそも公立は併願がほぼ不可でしょうから、安全策を取るのが普通ですが
中学受験ではリスクを抑えてチャレンジできる。ということを、冷静に数字で説得することが必要です。
良くも悪くも、このタイプのお父様は理屈や数字で説明すれば納得してくださることが多いので、感情的にならずにしっかり認識を共有するのが大切だと思います。
まとめ:関わるなら最初から。関わらないなら最後まで。
見出しの一言に尽きます。
関わるなら、最初から継続してずっと関わる。把握する。
関わらないなら、最後まで一切かかわらない。(送り迎えなどは協力してくれたら嬉しい)
これを心掛けましょう。
関わらなくても良いんです。
過去のご家庭を見ても、お父様が地方赴任や海外赴任、又は社長さんで仕事が忙しく受験には一切関わらない。最後までほぼ関わらないで受験を走り切り、第一志望校に合格したご家庭は沢山いらっしゃいます。
最後にもう一度。
関わるなら最初から。関わらないなら最後まで。
以上です。
SNSで書くと炎上しそうなので、個人ブログでひっそりと書きました。
今後も同じように、炎上しそうな話はブログでひっそり書く予定なので、良かったら是非見てください。