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勉強法・指導法 指導法

家庭教師の雑談、アリかナシか?無駄なのか!?

家庭教師が授業中に行う雑談はアリなのかナシなのか。
意味があるのか無意味なのか!?

算田がどのように雑談を運用しているのか、結論から書きますと
①講師が喋る雑談はしない。生徒に喋らせる雑談はする
②目的は、生徒のアウトプットを引き出すため
③「雑談なんだけど~」と言って喋るときの内容は、雑談ではない

の3点です。
詳しく解説していきます。

雑談、講師は喋るな。生徒に喋らせろ

算田が雑談(授業と関係ない話題)を行う際は、生徒が主体的に喋れる内容にしています。
例えば
「最近会った出来事をひとつ教えて?」
「今日の給食は何だった?」
「最近習った社会の知識で問題をつくってみて」

などです。
内容は何でも良いです。生徒が自発的に喋れる内容であれば、テーマは何でも構いません。

会話の内容に意味があるのではなく、生徒が自主的に喋ることに意味があるからです。

インプットで疲れた頭を癒すために、頭の使い方を切り替えさせる

1:1で個人授業をしていると、途中で生徒が疲れた様子を見せることがあります。
その際に気分転換させて集中力を取り戻させようとして雑談をする講師は多いと思います。

しかし、講師が面白い話をしても意味がないように感じています。
というのも、家庭教師の授業を受けていて発生する疲労とは、情報のインプットが過多になる事による疲労だからです。
雑談も、形は違えど他人の話を聞くという意味では「インプット」ですので、似たような頭の使い方になっています。

授業で疲れた頭に、面白い雑談は同種の疲労を与えてしまうので、回復効果が薄いように感じています。
マラソンで疲れた人にサッカーをさせるようなものです。

全く異なる頭の使い方をさせた方が休憩として効果的です。
生徒自身が話す時間を作るのです。

生徒は授業で新しい技術や知識を習得しようと頑張っていますので、休憩時間には反対にアウトプットの頭の使い方をするように誘導します。
その目的で、生徒の内側にある情報を話すように仕向けるような雑談を取り入れています。

1分~3分ほど、学校であった面白い話などをしてもらうと、頭が一旦リセットされて再び授業に集中できるようになります。

教わり疲れ・指摘され疲れの生徒には 生徒が優位に立てる場を作る

雑談の形の一つに「私(算田)が解けないような問題を作ってみて?」という形で持ちかける事があります。
社会や理科の問題の事もありますし、全く関係ない芸能関係の問題を作ってくれることもあります。

これは、一時的に生徒と講師の立場を逆転させるために使っています。
1時間半や2時間ずっと「教わる」という立場が続くと、段々気分が盛り下がってくる生徒もいます。
一時的に生徒を優位に立たせてあげることで解消され、再び元気になってくれることがあります。

社会のマニアックな知識を嬉々として出題してくる子もいますし、絶対に分からないアイドルの曲名をクイズにする子も居ます。
クイズを出させるという形の雑談は、前項の「生徒にアウトプットをさせる」の更に強化版と言った感じです。

苦手な問題や難しい問題で「出来ない」場面が続いて気分が落ちている様子の生徒に対して使う話題です。
ずっと下の立場にいるばかりでは疲れるでしょうから、たまには生徒に花を持たせる場面を作ったりしています。

雑談のように見えて実は大事な会話

例えば「お母さんが15万円もっています。〇〇くんが10万円もっています。お母さんが〇〇くんに1万円おこづかいをくれました。やったー! でも二人の持っているお金は変わるけど、〇〇家の資産としては25万円のまま変わってないよね。親から子にお金が移動しただけだから。」のような話をすることがあります。

これは一見雑談のようですが、実は比の文章題における「和一定」の考え方を伝えている場面になります。

専門外ですが、国語や社会の指導の際にも、子供には理解の難しい考え方を伝えるために面白い話に仕立てて説明することはあるでしょう。

一見すると雑談のように見えて、実は教科の大事なエッセンスが入った会話と言うものもあります。
講師は「ちょっと雑談なんだけどさ~」のような形で生徒の気持ちをほぐして話したりしますが、逆にとてもとても大事な内容だったりします。

どんな場面で雑談を入れるか

体験授業の冒頭

体験授業でご家庭にうかがう際は、生徒とははじめましての状態で授業が開始します。
生徒側からしたら「知らない大人がいきなり家に来て、自分の隣に座って勉強を教えてくる」です。

控えめに言って恐怖だと思います。
知らない大人がいきなり上から目線で勉強を教えてきたら、もし算田が子供の頃だったらと考えると緊張で勉強どころではないと思います。

なので最初は関係ない話をすることにしてます。
毎回体験授業の際に必ず聞く内容としては
①今までに習い事はしたことある?
②算国理社で好きな教科はなに?

を聞くようにしています。
まずは生徒に対して「あなたの事に興味を持っていますよ」というメッセージを送ることから始めています。
話しやすい話題から始めることで、生徒の自発的な発言を引き出していきます。

この会話を挟むことで、授業を始めた際の「参加感」が大きく変わると思っています。
落語で言う所の「枕」みたいなものですね。枕があることで、観客が自然に噺に没入出来るようになります。

毎回の授業の冒頭

生徒にもよりますが、毎回の授業の冒頭に1分か2分、生徒の最近あった出来事を尋ねることがあります。
これは体験授業の際に振る雑談と同じ目的です。

授業の開始時刻に、授業を受ける気持ちの準備がバッチリできている生徒と、まだ集中しきれていない生徒といます。
授業がスタートするや否や「宿題でこことここが分からなかったです!」と、今すぐ教えろと言わんばかりの勢いで来る子も中には居ますが……
最初はまだ気持ちが乗り切っていない子の方が多数派です。

そうした際は、生徒が自発的に話す場を設けることで、スムーズに授業に入っていけるように誘導します。

授業の中盤、疲れが溜まってきた時

授業の中盤、頭が疲れてきた様子が見えた際には少し休憩を挟むこともあります。
そんな時も、講師からあまり話事はしないようにしています。
「他人の話を聞いて理解する」という頭の使い方は、授業中でもう十分酷使しているからです。

休憩中は、違う頭の使い方になるように、生徒の方が自身の内側にあるエピソードを話せるように誘導しています。

意味のある雑談と無意味な雑談の線引きは? 「保護者の目の前でも出来るか?」

私が授業中に常に心掛けていることは「保護者が目の前で見ていても同じことが出来るか?」です。
当たり前の事ではあるのですが、出来ていない講師も多いように思います。

授業で説明するにしても、叱るにしても、雑談するにしても、保護者が見ていたとしても恥ずかしくないかどうかは一つの目安にしています。

授業中は保護者の方が同じ部屋の中で見てくださっていることが多いですが、途中で一旦席を立たれることもありますし、子供部屋で生徒と二人で授業することもあります。(子供部屋の場合も、部屋のドアはなるべく開けて声が外から聞こえるようにはしていますが)

一見ただの雑談に見える「最近会った出来事をひとつ教えて?」という会話でも、目的があれば保護者の前でもできますし、保護者を巻き込んで会話するのもアリです。

もしも読者の方が家庭教師をお願いしていて、「この先生、雑談が多いように見えるけれども大丈夫だろうか?」という際はこれを一つの目安にしてみてください。

といっても、大人が見れば意味があるかないかは分かると思います。
「これは集中力を回復させるために休憩を入れているだけだな」や「雑談のふりをしているけれども、国語の大事な考え方を教えているんだな」のように、大人視点で見れば判別できるでしょう。
(教科の特性上、算数は最も雑談が少なく、反対に国語や社会は「一見雑談に見える会話」が増えると思います。)

まとめ

賛否の多い「家庭教師の雑談」について書いてみました。

目的があってしているならアリ。意味もなくただダラダラとしているならナシ。
当たり前ではありますが、こういうことだと思います。

参考になれば幸いです。

 

 

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