個別塾とケンタッキーのアルバイト時給比較！【大手個別指導塾7社】

中学受験生のご家庭で、個別指導塾の利用を検討している方も多いのではないでしょうか。
個別塾を選ぶ際に、気になるポイントは大きく分けて２つだと思います。

①授業料
②講師の質

授業料は調べれば分かります。
さて、講師の質はどのように見分ければ良いのでしょうか。
なかなか塾別の指導力の差を明確に示すことは難しいです。

質の高い学生はより時給の高い塾で働き、そこの面接に受からなかった学生は時給が低い塾に流れていくのではないかという仮説に基づいて、オススメの塾を検討していきます。
今回はアルバイト講師の時給で比べています。

比較対象としたのは、TOMAS、東京個別指導学院（TKG）、プリバート（SAPIX）、早稲田アカデミー個別進学館、ユリウス（日能研）、ビザビ（栄光ゼミナール）、明光義塾の7社です。
4社は集団指導塾の系列です。

同時に、比較対象としてケンタッキー・フライド・チキン新宿店、吉野家新宿センタービル店、マクドナルド新宿西口店、の時給とも比較しました。
代表的なファストフード3社です。
さて、比較してみましょう。
記事の前半は、ランキング形式で各塾を紹介します。
記事の後半では、授業料に対する講師時給の割合（原価率）についても考えてみます。

※記事中に登場する数値は全て2020年6月14日時点のものです。

個別指導塾講師アルバイト時給比較ランキング

アルバイトの時給が高い順に並べてあります。（2020年6月14日調べ）

第一位　プリバート　時給2175円・1500円

時給が最も高かったのは、SAPIXが運営する個別指導塾のプリバートです。
2名指導時で、時給2175円です。大学生にとってはかなりの高時給バイトの部類に入ります。
1名指導時の時給が1500という弱点を抱えているものの、1500円でも2位以下と比較するとまだトップです。
今回比較した6社の中で、学生講師の待遇という点では文句なしでトップの待遇を用意していました。

優秀な学生が個別指導塾で働こうと思った場合には、まずプリバートに応募するのではないでしょうか。

第二位　TOMAS　時給1400円

プリバートに大きく水をあけられる形にはなりましたが、個別指導塾の雄、TOMASが2位につけました。
TOMASの募集要項によると「コロナ感染防止対策協力手当」というものが1コマあたり200円支払われるそうです。時給に直せば130円くらいプラスと考えて良いでしょう。
TOMASは完全1：1の授業ですので、比較するならばプリバートの1：1指導時の時給でしょうか。それでもほとんど変わらないですね。
1：2授業の時給を考えると、プリバートのほうに軍配があがります（あくまで時給ベースの話です）

第三位　早稲田アカデミー個別進学館　時給1360円

比較的新興勢力ですが、早稲田アカデミーの個別が3位に食い込んできました。コマ手当の存在も加味すれば、大学生にとっては悪くないアルバイトになります。

第四位　ケンタッキー・フライド・チキン新宿店　1300円

なんとここで、比較対象として入れていたケンタッキー・フライド・チキン新宿店が4位にランクインです。
新宿という都会の立地とはいえ、KFCがユリウス個別・東京個別、栄光の個別ビザビ、明光義塾を抑えて4位です。

正直これは予想外でした。明光義塾よりは都会のファストフードの方が上かもしれないと思いシャレで入れていたのですが、まさかの4位。
都会の接客アルバイトは優秀ですね。

そういえばケンタッキーの店員さんは、とても感じが良くてさわやかな気持ちになります。
私も時折利用しますが、高時給も納得の質の高さです。
やはり時給の高さと労働者の質にはある程度の比例関係があるのだと確信を新たにしました。

第五位　ユリウス個別　時給1200円

ここから先はケンタッキー新宿店に負けた者同士の争いなので、消化試合です。サクサク行きます。
ユリウスのホームページによると

一人ひとりの志望校に特化した対策を行うことで無駄を省き、より確実に希望の学校に進学できるようサポートいたします。

とのことです。
繰り返しにはなりますが講師の時給はケンタッキー新宿店より低く、吉野家新宿センタービル店と同じです。

第五位　吉野家　新宿センタービル店　時給1200円

ユリウスと同着の五位で、吉野家新宿センタービル店がランクインです。
早い安いうまい。
松屋とすき屋に押されています。頑張ってほしい。

第七位　栄光の個別ビザビ　時給1130円

最近電車内の広告などで目にする機会が増えました。
栄光ゼミナールも個別指導に力を入れているようです。

少し前まで、電車のかなり目立つ位置に広告をたくさん貼っていました
電車のドアに貼ってあるシールの広告は、確か単価が結構高いと聞いたような気がします。

広告戦略は大切ですね。イメージの良し悪しは売り上げに直結します。
アルバイト講師の時給は1130円です。

第八位　マクドナルド新宿西口店　時給1100円

ここから下が、今回調査対象とした10のアルバイト先の中で同率の最下位です。
マクドナルド新宿西口店、東京個別、明光義塾が1100円で8位（最下位）です。

マクドナルドのアルバイトは時給が低いというイメージがありますが、都会のマクドナルドはそこそこ高い時給を出しています。
今の時代、都会で最低時給で募集したら誰も応募しないのでしょう。
東京都最低時給は令和元年10月1日発効の改正によると、1013円です。マクドナルドや東京個別は、最低時給より87円高いです。

第八位　東京個別　時給1100円

東京個別の最下位は意外でした。東京個別は「授業料が少し高いけど質がいい」というイメージがあったからです。
最低時給＋87円の募集で果たしてどれだけの人材が集まるでしょうか。

第八位　明光義塾　時給1100円

低賃金の代名詞、明光義塾堂々の第八位です。
とはいえ、ぶっちぎりの単独最下位を予想していたので、少し拍子抜けです。
時間外労働などを考慮すると実質賃金はもっと下がるのかもしれませんが、書類の上では東京個別と同じ1100円です。

個別指導塾の「原価率」（授業料に対する講師時給の割合）

それでは禁断の「原価率」の計算に移りましょう。

ここでいう原価率とは　講師の時給÷1時間あたりの授業料　で算出した単純な割合です。
校舎のテナント料や管理部門の人件費、教材費や広告費などは無視しています。　単純に、保護者が支払った授業料のうち何％が先生の手に渡っているのかを計算しました。

ただ、ほとんどの個別指導塾は授業料をホームページでは公開していませんでした。
私が探した中では、プリバートが公式HPで授業料を公開していましたので、これを基に計算していきます。

まずプリバートの講師時給は、2名指導時で2175円、1名指導時で1500円です。
授業料は1：2が基本で、1コマ60分で5500円。1：1指導を希望する場合は2倍の11000円を払うことで可能となります。

プリバートは1：2が基本のようなので、1：2指導の場合で計算していきます。
60分で塾に入る授業料は2人分なので、5500×2＝11000円です。

2175÷11000＝0.19772727……　

授業料に対する講師の時給の割合は、約20％でした。

つまり、支払った授業料のうち20％が先生の手に渡っている計算です。
月に4週として、週1回1コマで5500×4＝22000円を塾に支払っていたとすると、そのうち4400円が先生に支払われている計算になります。

これを高いとみるか安いとみるかは、人それぞれです。
個人的には運営や広告などの諸経費を考えると学生講師で20％という数字はそんなものかと思います。しかし保護者の方の実感は……どうでしょうか？
ちなみにこの計算は、講師時給で断トツの高時給をたたき出している「プリバートの1：2指導」での計算です。
2位以下の個別塾は授業料をHPには公開していなかったのでこの場では計算しませんが、プリバートの20％より数字が大きく上回るということはないと思います。

まとめ

ということで、「時給の高い塾には質の良い講師が集まる」という仮説に基づけば、質の良い学生講師が集まっている可能性の高いオススメ個別指導塾は

一位　プリバート
二位　TOMAS
三位　早稲アカ個別進学館
四位　ケンタッキーフライドチキン

です。参考にしてください。