意外と知らない方が多いシリーズです。
算数の中学入試には、記述式の解答用紙の学校があります。
記述式とはつまり、答えの数字だけを書くのではなく、途中の式や考え方も含めて採点するという方式のことです。
さて、途中点とはどのような場合に加点されるのでしょうか?
もちろん学校によって細かい違いはありますが、どこの学校でも大体共通する採点ポイントというものがありますので、そこを中心にお話していきます。
採点の際に加点対象となるもの4選
①計算式
これは当たり前ですが、注意が必要です。
採点の先生が見たいのは「その子が何を考えて何をやろうとしているのか」
です。約分の様子や筆算の計算などではなく、自分の考えが伝わるような式を目指しましょう。
②図
図も採点対象に入っています。例えば旅人算の問題で、きちんと見やすい線分図を書いて状況を整理できていた場合、それだけで加点される可能性があります。
平面図形の場合も、自分なりに補助線を入れたりして工夫し、正解まであと一歩のところまで到達できていたら、十分に加点の対象となる可能性があります。
特に旅人算の線分図やダイヤグラムは、採点の先生が見ても分かりやすい書き方を心がけましょう。
③表
表も立派な採点対象です。
たとえば場合の数で調べ上げが必要な問題などは、表で整理できていることが最重要ポイントとなっていることもあります。
計算式だけが加点の対象だと勘違いしている生徒が多いので、表の重要性も知っておいてほしいです。
基本的には「何を考えて何をやろうとしているのか伝わる」ということが最重要です。
憧れの学校の先生に見られるという気持ちで、普段から美しい表を書きましょう。
④日本語の文章
これはちょっと意外かもしれません。言葉による補足も加点対象になる場合があります。
例えば旅人算の問題を解いていて、大体どのように解けば良いかが分かったとします。
しかしこの後の計算は非常にややこしく、もしかしたら途中で計算ミスをしてしまうかもしれない。
こんな場合には計算式を書く前に、言葉で今後の方針を説明しておくことをお勧めします。
例えば「次は出発から10分後のAとBの間のキョリを求め、それをAとBの速さの差で割る。その答えの時間×Cの速さを計算する」
のように、今後やるべき解答の大まかな方針を示しておくのです。
すると、もし仮に途中で何かミスをしてしまったとしても、採点している先生には
「なるほどこの子は解き方の道筋までは分かっていたんだな。でも途中のここで計算ミスをしてしまったんだ」
ということが伝わります。
どうですか?少し加点がもらえる可能性があると思いませんか?
もちろん正確な採点基準は学校によって異なります。
しかし学校の気持ちになって考えてみるとどうでしょうか。
全く分からなかった受験生よりは、考え方は合っていたけれども途中でミスしてしまった生徒の方を優遇したくなりますよね。
きっと少しは点がもらえます。
中学入試は1点が合否を分けることもあります。
記述問題の△1点が大きな意味を持つことも……
まとめます。
中学受験の算数の記述問題を書く際の書き方としては「何をやろうとしていたのか、意図が伝わること」が大切です。
そのためには式・図・表・言葉による補足を総動員して点数をかき集めましょう!
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