簡単な四則演算の問題で間違えてしまうというお子様の、その原因かもしれない知識をご紹介します。
足し算・引き算は順番を入れ替えても成立する、というテーマです。
「そんな簡単なことを! それくらい誰でも知ってるわい!」と思われるかもしれませんが、実はそうではないのです。
塾のテストで算数の成績上位者でも、足し算と引き算の順序入替えは意外と理解できていないことが多いので、この機会に知っていください。
突然ですが、下のような問題があったとします。
10+5+2+3=
答えは20です。この式の順番を入れ替えて
10+2+3+5=
こう入れ替えても、答えは変わらずに20ですよね。ここまでは良いんです。
では次の式
10-2+5-4=
この答えは9です。それでは
10□4□5□2=9
が成立するように、四角の中に+又は-の記号を入れてください。
この形の問題にすると、途端に分からなくなる子が続出します。
答えは 10-4+5-2=9 です。
分かっている子であれば5秒で答えを出せますが、答えを出せない子や、全パターン試してあてはめで解こうとする子が続出する問題です。
この問題が解けないのは「+」や「-」の記号に対する認識があやふやなままになっているからです。
10-2+5-4=
という式で、例えば最初の「-」の記号の位置を「10と2の間にある」ととらえてしまっていることが多いです。
これは誤りで、正しくは
10 -2 +5 -4=
のようなイメージです。「-2」でひとかたまりととらえます。
つまり、+や-の記号は、右隣の数字にくっついているイメージです。
「-2」で「2を引くよ!」という意味ですので、-の記号はその右隣の数字である「2」に付随しています。
+や-の記号は、数字と数字の間にあるのではなく、右隣の数字にくっついている! というイメージを持てると良いと思います。
ですので、足し算引き算の順番を入れ替えるときには下の画像のように、符号と数字をひと塊にして移動させます。
問題をもう少し複雑にして見ます。
403+19-103-(100-87+7)
は下の画像のように移動させると計算が楽になるでしょう。
「+」や「-」の記号が右隣の数字にくっついているイメージを持っていない子が非常に多いです。
大手塾のカリキュラムで、四則演算をそれほどしっかりと勉強する機会は少ないですし、あったとしても4年生の初期です。
6年生で算数偏差値55くらいあるお子様でも意外と知らなかったりしますので、この機会に理解できているか確認してみると良いかと思います!