二月の勝者11巻のラストシーンをテーマを記事にします。
(まだ読んでいなくてネタバレが嫌な方は注意してください!)
11巻の後半では、今川さんという登場人物が、書店で過去問を立ち読みして答えを暗記しているシーンが描かれていました。
書店で答えを見ておいて、自宅で過去問を解くときに暗記した数字や文章を書いて高得点を取ったふりをする。というカンニングの手法です。
自宅の過去問集の答えは親が管理しているので、書店の立ち読みでカンニングするのです。
過去問の答えを見てカンニングする生徒なんているの!? と疑問に思われるかもしれません。
同業者の方なら同意してくれると思いますが、過去問の答えを見て映してしまう生徒は、そう珍しいことではありません。
書店の立ち読みで答えを暗記するという手法も実際に経験したことがあります。
さて、答えを見てしまうこと自体はそう珍しくありません。プレッシャーに負けた子供の行動としてはよくある事です。
塾講師・家庭教師からすると「あぁ、またか」という一種のイベントですが、親御様からすると「自分の子供がそんな誤魔化しをするなんて……!」というショックが大きいようです。(算田も自分の子供にカンニングをされたら、ショックで立ち直れないかもしれません)
防止するにはどうすればいいの?
過去問に限らず、4年生・5年生でも宿題の答えを映してしまう子は一定数います。
それを防ぐにはどうすればいいのでしょうか?
答えを隠すことは効果が薄い
答えを隠せばいいじゃないかという意見は一見もっともですが、効果は限定的です。
漫画のように書店で立ち読みするかもしれませんし、塾に置いてある過去問を見る、友達の問題集を見せてもらう。など……
答えを見ようとすればいくらでも方法はあります。
隠すことで「つい出来心で」という種類のカンニングは防げますが、子供が本気でズルしようと思ったら完全に防ぐ方法はありません。
隠しておいた方が良いかもしれませんが、それだけで安心という訳ではありません。
子供の意識を変える
遠回りかもしれませんが、点数を高くすることが目的なのではなく、理解して身に付けることが目的なのだと分かってもらうことが一番の対策だと思います。
「点数が高いことが良いこと」も「理解することが良いこと」もどちらも価値観の問題です。
子供の価値観は周りの大人に強い影響を受けます。
家庭教師の身としては、点数だけで生徒を評価することがないように気を付けないといけません。
点数や偏差値が大きな指標であることは確かですが、それ以外の成長や頑張りも同時に評価してあげることが、長期的には子供がズルをしないことにつながるのではないか? とこんなところで今回のブログを締めたいと思います。