入試が近づくと、落ちたらどうしよう? であったり、何かトラブルがあったらどうしよう……と不安が大きくなってしまうことがあります。
入試は不確実なものですので、不安を完全に消すことはできませんが、少しでも小さくする方法をご紹介します。
一般的な方法としては「不安にならないようにしよう!」や「リラックス!」のように自分を鼓舞することがありますが、これはあまり効果がないと思います。
人間は本質的には否定語を理解できないという説があります。
例えばですが
これから10秒間、絶対にキリンのことは考えないでください!
と言われたら、どうでしょうか。”キリン”という文字を見た瞬間に首の長い生き物が想像されてしまい、それを打ち消すことは難しいのではないでしょうか。
これと同じで、「不安にならないように!」と思った時点で”不安”というワードが頭に残ってしまいます。
不安になってはいけないはずなのに心配してしまっている状況が焦りを招きます。
ではどのようにしたらいいのでしょうか。算田は心理の専門家ではないので、経験則に基づいたお話にはなってしまいますが、算田自身も使っている方法をご紹介します。
不安な気持ちが強くてどうしようもなくなった時に「私は今、心配しているのだった」のように、自分の心理状況を自分で説明してみてください。
ちょうど物語文の地の文のような感じです。
「私は今、試験前で不安に思っているのだ」のように、心の中でモノローグ的に解説するという方法です。
こうすると自分の心理状態を客観視することが出来ます。不安という心理状態そのものではなく、”私は今不安に思っている”とワンクッション置くことで、認識を少し遠くするのです。
これだけで少し気持ちが軽くなり、冷静さを取り戻せます。
これは他の感情にも使えます。例えば怒りの感情が湧いた際には「私は今怒っている!」と心の中で唱えると、少しだけ冷静になることが出来ます。
(これは確か仏教についての本に書かれていた内容だったと記憶しています)
2月の入試まであと2週間ほど。
ベストを尽くして最後の追い込みを走り切ってください。応援しています。