こんにちは
この時期の6年生は、志望校を変更した方が良いのでは……と悩まれるご家庭が多いです。
志望校を変更すべきなのか、その判断の助けとなりそうな内容をブログ記事にいたします。
この記事では、模試の「合格判定」を中心に話を進めます。学校別模試が実施される学校の場合には当然そちらの結果を重視しますし、プロ講師が実際に合格の可能性を判定する際には過去問の解き方や上達スピードを総合的に見て合格見込みを判断します。
当然ながら、志望校をどうすべきかというのは一人一人の状況を見ないと最終的な判断は下せません。
このブログでは、いわば当たり前の内容を整理してお届けすることを目的といたします。
あくまで目安ではありますが、総合模試での合格判定の受け止め方という切り口で記事にしてみます。
きっとお通いの塾の先生に相談された際にも、同じようなことを言われているかと思いますが、改めて書いてみたいと思います。
目次
志望校を変更した方が良い場合
合格可能性が”20%”の場合
見出しでは20%と書きましたが、実際には少し異なります。正確には「30%の基準を大きく下回っての20%の場合」です。
模試の合格可能性は、20%より下の数値は出ません。たとえ0点だったとしても表示上は「20%」です。
同じ20%でも、30%の基準にギリギリ足りなかった惜しい20%と、全然届いていない20%に分かれます。
ギリギリの20%であれば受験する価値はあると思います。実際に20%から合格した生徒は何人もいます。
100人中20人が合格すると考えると、可能性は割とあると思います。
しかし限りなくゼロに近い”20%”の場合は、変更できるのなら変更した方が良いです。
例えば四谷大塚の偏差値で52くらいで開成志望といったようなケースです。
チャレンジ校が複数あり、いずれも合格可能性が20%や30%の場合
例えば雙葉中学が第一志望で判定20%、白百合中学が第二志望で判定30%のようなケースです。
この場合、雙葉にしても白百合にしても、残り1か月で志望校対策をマックスで行って出来る限り合格の可能性を上げることが必要です。
その時に勉強のエネルギーが2校に分散してしまうのは得策ではありません。
受験校をどちらかに絞り、その1校に照準を合わせて対策を打っていった方が良いと思います。
本人の気持ちがなえている場合
低い合格可能性から逆転を起こすには、本人の合格したいという熱意が不可欠です。
「どうせ受からないから、それならこっちの学校に変更した方が良いよ……」と生徒本人が口にしている場合は変更に判断が傾く材料になります。
もちろん励ましたり応援したりしてモチベーションアップを図るのですが、それでも気持ちが上がらない場合や、そもそも第一志望校への熱意が高くない場合などもあります。
そうした場合には、入学難易度を下げた学校に受験校を変更することで「そこなら可能性があるかも。頑張ってみよう!」とやる気を呼び起こすことが出来るかもしれません。
それ以外であれば基本的に変更しなくてOKな場合が多い
上に挙げたような極端な状況でないならば、基本的に今から第一志望校を変更するということが必要なケースはあまりないと思います。
例を挙げるなら、「合格可能性がずっと40%だったのに12月の最後の模試で失敗して20%になってしまった。本人はどうしても受けたい、絶対合格するって言っている。併願校は60%と80%の学校があるけれども、不安だ……」というようなケースでは、変更の必要はないと思います。
併願校の戦略がバランスよく立てられていて、本人の気持ちが萎えておらず、また合格可能性が低いがゼロではない状況ならば、受験させるという判断で良いと思います。
逆転合格を起こすための必須条件
周りの大人がネガティブなことを口にしないことです。
「まぁ受からないと思うんですけど、一応チャレンジで受けるんです」といったような言葉をお子様が聞こえる場で発言することなどは禁物です。
お子様に「自分一人だけがガムシャラにがんばって、それで落ちたら馬鹿みたいだな」と思わせしまっては合格はあり得ません。
保護者や講師が、不合格の時の予防線を張るような発言・態度を見せないことが必須です。
人間の心理として、失敗の可能性が高そうなチャレンジをするときには「やっぱりダメだったかー。まぁ失敗するって薄々思っていたんだよねー」と後で言い訳するための予防線を張っておくという行動があるそうです。(セルフハンデキャッピングというそうです)
これをしてしまうと成功の可能性が下がるのだそうです。
保護者が傷つかないことが目的ならば、積極的に「まぁダメだと思うんだけどー」という発言をすればいいですし、もし合格の可能性を少しでも上げたいのなら、予防線を張るような発言は慎んだ方が良いのだと思います。
もちろん不合格の際の受験校など、実質的な準備は保護者・講師サイドとしては綿密に計画しなければなりません。
しかし。不合格だった際のショックを和らげるためにあらかじめ予防線を張るような発言、「まぁチャレンジで……」や「本人が受けたいっていうので受けさせるんです……」といったことは、お子様には聞こえないようにした方が良いと思います。
合格のために全力で突っ込んで、もしダメだったら保護者も講師も一緒に傷つくという覚悟がなければ、逆転合格は起こりえないのではないかなと思っています。
あまり精神論は好きではありませんが、でも最後の1か月はメンタルが大きく結果を左右します。
やり切ったと思える受験にしたいですね! 応援しています!