受験生は沢山のテストを受けます。
組み分けテストやオープン模試のような大きなテスト、日々の確認テストや週ごとのテストのような小さなテストなど、様々な「テスト」と名の付くものを受けています。
記事の前半では「テストの復習がなぜ大切か?」というテーマで書きます。
後半は「どこを優先してテスト直しをすると良いか」というテーマで書いていきます。
目次
「テスト」という言葉の意味は?
テストという英語の意味は「試す」や「試験」です。
衝撃テストやパッチテストという際のテストです。
意外と忘れがちなことですので再確認しておきます。
勉強がどこまで到達したかな? どこが今分かっていないかな? というのを「試す」ためのものが「テスト」です。
料理に例えてみます。
料理を作っている最中に味のテストをします。味見のことです。
味見をして「うーん塩味が薄いな」と思い、特に何もせず5秒後にもう一度味見をしたらどうでしょうか? 相変わらず塩味は薄いはずです。急に味が改善されたりはしません。
塩味が薄いと思ったのなら、塩を足して、その後でもう一度味見をするべきです。
確認テストも同じです。
テストの結果バツの問題があったなら、そこは現時点で弱いということです。
弱点を対処して、その後でまたテストを受けて、改善したかどうかを試すのが良い勉強です。
出来るようになったのなら成功ですし、まだバツになるなら勉強方法に何か問題があるので改善点を探す必要が出てきます。
弱点に対処しないままテストを受け続けても、それは塩を足さずに味見し続けるのと同じです。
「同じことを繰り返しながら違う結果を望むことを狂気という」という言葉があります(科学者のアルベルト・アインシュタインの言葉という説がありますが別人の言葉だという説もあります)
冷蔵庫を開けて「卵がないな」と思い、扉を閉めて、しばらくしてもう一度扉を開けて「やっぱり卵がないな」というような行為をする人はまさかいないと思いますが、受験勉強ではこれに近いことをしてしまっているケースが散見されます。
まとめると、テストは間違えた箇所の直しをしないと受ける意味がほとんどない! ということです。
テスト直しの指針
とはいえ6年生の受験生はとにかく時間がありません。
テスト直しの時間を捻出するのも大変です。
どのようにテスト直しをすればいいか? 間違えの種類ごとに3つに分類し、おおまかな方針を提案します。
①計算ミス・読み間違え
計算ミスや読み間違えでのバツについては、何度も解きなおしをする必要はありません。
時間はそれほどかけなくて良いでしょう。
可能であれば「なぜ計算ミスをしてしまったのか。筆算のスペースが小さすぎたから文字が読みにくくて間違えてしまった。今度からは広いスペースで筆算するようにしよう」のようにミスの原因を掘り下げて分析してみてください。
②あと少しで分かりそうだった。解説を読んだら分かった
全く分からないわけではなく、なんとか分かりそうだったけど試験時間中には思いつかなかった……自宅に帰って解説を読んだら理解できた!
という問題の解きなおしは一番学習効果が高いです。
解説を読んだり先生へ質問することで解法が理解できたのなら、時間をおいてもう一度解きなおしをするべきです。
(解きなおしの重要性については明日別記事を上げようと思います。)
「あとちょっとできなかった!」を出来るようにすることは学習に丁度いいステップアップです。
③難しすぎ! 解説を読んでも全く分からん!
模試やテストの中には、超難問に分類されるような問題も含まれています。
今の自分のレベルからは遠すぎて、解説を読んでも何を言っているのか全く分からないという問題です。
こうした問題は、一旦放置の方針を取りましょう。
もちろん解説を頑張って読んで、分からなければ塾の先生に質問に行ってください。
しかしそれでも全然分からないのであれば、その問題は今学習するのに向いていない問題です。深追いはせず、一旦置いておきましょう。
例えば四谷大塚の算数偏差値が45くらいのお子様が、組み分けテストの最後の大問を完全に理解しようと勉強するのはおすすめできません。
不安に思われるかもしれませんが、小学生が勉強にかけられる時間やエネルギーには限りがあります。
③の難しすぎる問題に時間とエネルギーを使いすぎるよりも、②のあと一歩問題を克服することを頑張ったほうが成果が出ます。
5年生であれば、難しすぎる問題は成長してからまた時間をおいて再挑戦しましょう。
6年生であれば、あまりにも難しい問題は捨て問である可能性もあるので、深追いせずそのままにしておきましょう。
まとめると
・ケアレスミスは「なぜミスをしてしまったのか?」の原因分析
・あと一歩問題は全力で復習&解きなおし
・超難問は深追いせず置いておく
です。
明日は「間違えた問題を解きなおすとどんな効果があるのか?」というテーマで記事を書く予定です。
今回の記事を、切り口を変えて別の角度から語ります。
解きなおしを嫌がるお子様を説得する際に使える話題だと思いますので、是非ご覧ください。