9月になると生徒によっては過去問を解き始めます。
(過去問を始める時期については別記事に紹介しています)
さてそうすると保護者の方から「過去問ノート」の作り方について質問を受けることがあります。
過去問ノートとは、問題を解いて間違えた問題だけをノートに貼ってまとめておくものです。
後で間違えた問題だけを解きなおす際などに活用します。
つまり、間違えた問題だけが1冊のノートにまとまっているので、一覧性があり手軽に復習できます。
さてこの過去問ノートをどうやって作ったら良いかというご質問を担当生徒の保護者の方からよくいただきます。
コピーした問題は切ってから貼る方が良いのか。解説も一緒に貼る方が良いのか。解説は手書きで自分で書いた方が良いのか。など……
今回はこの疑問にお答えしていきます。
結論を先に書いておくと「なるべく楽に、親の労力を減らそう」です。
通っている塾から指示がある場合はその通りに
まず前提として、通っている塾から何らかの指示がある場合はその通りで大丈夫です。
過去問ノートの提出などで様式が決められている場合は、その通りやって構いません。
(例えば、左のページに問題を貼って右に直しを解く。のような指示を出す塾や先生もいます)
その方法が最善かどうかはともかく、別の方法で2冊目を作る労力があまりにも大きすぎます。
過去問ノートを作る目的は省力化
そもそも過去問ノートを作る目的は何か?というと、その方が勉強をする際に楽だからです。
間違えた問題だけが1冊にまとまっていたら、解きなおしが楽ですよね。
本当でしたら過去問ノートを作らなくても、間違えた問題は赤本のスミにでもマークを入れておけばそれでも良いのです。間違えた問題がどこかさえわかれば良いのですから。
ただ「勉強をしよう→赤本を開く→間違えた問題を確認する→コピーを取る→ノートに問題を解く」という手順は長すぎて、小学生にとっては多大な気力が必要です。
このエネルギーを省くために、保護者の方がノートにまとめてあげる。というのが過去問ノートの大きな目的です。
つまり子供の労力を一部親がサポートしてあげるために作るものです。
親が大変すぎず、子供にとって使いやすい形を
「親が大変すぎず、子供にとって使いやすい形を」これに尽きます。
いくら子供のためだといっても親の労力は無限ではありません。仕事や兄弟の子育て、家事や自分の娯楽の時間を削って受験生のためにノートをまとめるのです。
出来るだけ簡単に、それでいて受験生の勉強に役立つ形でノートを作っていきたいと思います。
費用対効果の低いことは勇気をもって切り捨てていきましょう!
たとえば、「問題は手書きで書き写すべきか、赤本をコピーして貼っても良いのか」というご質問は実際にいただいたことがあります。
私の回答は「書き写すのは手間なので、コピーで大丈夫です」とアドバイスしました。
ここから入試までの5か月は、子供も大変ですが保護者も大変です。大人の方が先を見通せるので焦燥感を強く感じることになります。
「親の元気」は無視できない要素です。お子様に本当に必要なところをサポートするために、枝葉末節は勇気をもって切り捨てていきましょう!
人は不安になると休んだり手を抜いたりすることが出来なくなります。
全てを完璧にやらないといけないような気がしてきますが、ここから先の5か月は取捨選択の勝負です。
不安でいっぱいな中学受験だからこそ、本質ではない所は勇気をもって手を抜きましょう!