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島田直行著「社長、辞めた社員から内容証明が届いています」と植木算!【関連付けて受験ブログ化してみました!】

今回は算田の読んだ本の紹介です。

島田直行著「社長、辞めた社員から内容証明が届いています---「条文ゼロ」で分かる労働問題解決法」という書籍です。

算田は教育には全く関係のない別ジャンルの本を読むのが好きです。
普段の仕事からは得られない発想や気づきを得られます。
今回はこちらの書籍を読む中で、中学受験算数にも使える部分を関連付けてブログ記事にしてみます。

テーマは「社長の嗅覚と植木算」です!
こちらの書籍は、社長にまつわる労働問題と法務を実例を交えて分かりやすく紹介・解説しています。
まずは書籍から一部を引用します。

こういった社長に求められるのは、あらゆる分野にわたる詳細な知識を把握しておくことではない。
それは部下に任せれば足りることだ。むしろ社長に求められるのは、経営判断をする際に、「これってまずくないか。ちょっと専門家に聞いてみよう」と立ち止まる感覚だ。
こういったリスクに対する感性を私は"社長の嗅覚"と呼んでいる。

法律の条文を詳細に把握することではなく、「これってまずくないか?」という嗅覚を鍛えることの方が大事だという発想で書かれた本です。

これは本当にその通りだと思います! そして、受験算数の植木算も、同じ発想が大事になります! (やや強引か?笑)

植木算の問題で間違えやすいのは、いわゆる「足す1引く1」の周辺です。
木の本数なのか間の数なのか。割り算した答えがそのまま答えなのか、それとも1ズレるのか……

この「足す1引く1問題」を、あらゆる問題形式で全パターン暗記するのは不可能です。
また、文章を一読しただけで正しい計算方法を判別することも、なかなか難しいです。

ここで重要になってくるのが「嗅覚」です。受験生の嗅覚を鍛える事が何より大切です。
つまり「あれ、これってこれが答えで良いんだっけ? なんかズレるのかな?」と疑う気持ちを持てるかどうかです。

例えば次のような問題

問題

120mのまっすぐな道に、端から端まで6mおきに木を植えました。次に、木と木の間に2mおきに旗を立てました。(木が植えてある場所には旗は立てません)
旗は何本立てましたか?

ここでは植木算が何回か登場します。
まず最初は
120÷6=20 として計算した20が何なのかです。木の数なのか?間隔の個数なのか?
次に木と木の間に旗を立てるのですが 6÷2=3とした3が旗の本数で良いのか。何かズレるのか……?

この2か所で立ち止まって考えられるかどうかが「嗅覚」です。
ちなみに問題の正解は 20×2=40本の旗を立てているのですが、これはとりあえず置いておきます。

例えば木と木の間に旗を何本立てているのか? ということを考える際に、計算だけで「3本だ!」であったり「植木算だから足す1で4本だ!」と即断してしまう子は危険です。
受験生の嗅覚に優れているタイプは「計算で3と出たけど、なんかこの問題は状況が普段と違うから不安だ……図に描いて実験してみよう」
のように、自分で確かめることが出来ます。

このように、知識の有無ではなく、嗅覚の有無でマルバツが分かれることが良くあります
単元としては、植木算、規則性、約数倍数、場合の数など…… ある程度の書き出しが有効な単元では、この「間違っているかも?」という嗅覚が大事になります。

では家庭教師として1:1で指導する際にどうするのか。
「危ない匂いに気づくきっかけ・ポイントを指導する」と「気づいたときにどう確かめるかを指導する」の二本柱です。

危ない匂いに気づくきっかけの指導としては、「植木算的な状況では木の本数と間の数で混乱しやすい」であったり「カレンダー問題では、当日を含めるか含めないかで1ズレやすい」のような、よくある間違えポイントを理解して自分で気づけるように指導します。

また「気づいたときにどう確かめるかの指導」では、有効な図の書き方を指導します。
どのような図を描くと確かめやすいのかの方向性を伝えます。
もちろん上達してくれば、自分なりに工夫してオリジナルの図を描けるようになるでしょう。ただ最初は、お手本として講師から書き方を教えてあげる必要があります。

さて、ここまで嗅覚を鍛えることが大事だというテーマで書いてきました。
未知のジャンルの本を読むことで、自分の考えの幅が広がります。
中学受験の算数という非常に狭い範囲を仕事にしているので、どうしても視野が狭くなりがちです。
定期的に未知の世界に触れるようにしないとな……と日々感じています。

読者様の中に、企業法務に携わる方や社長さん、また全く関係ないけれども興味を持ったという方がいましたら、是非読んでみてください!

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