皆さまはピグマリオン効果、又は教師期待効果という言葉を聞いたことがありますでしょうか。
ものすごくザックリ説明すると、教師が「この子は出来る!」と期待して接していると本当に出来るようになり、「この子はダメだ」と思いながら接していると本当にダメになってしまうというような法則のことです。
厳密な心理効果としては賛否あるようですが、家庭教師としての感覚で言えば、実際にある事だと思います。
算数の指導をしていて、直接的な言葉で「こういう風にしなさい!」と言っても、中々変わってくれないことがあります。
そんな時は間接的なアプローチが有効かもしれません。
普段は算数の技術的な指導方法を記事にしていますが、今回は心理効果的な内容を記事にしました。
自分は勉強が出来ないと思っている場合
家庭教師を依頼される場合、その教科に苦手意識を抱えていますことが多いです。
そうした状況で、家庭教師として指導に入る場合、まず初めに取り組むべきは「苦手意識の払拭」です。
苦手意識とは言い換えると「やってもどうせできない」です。まずはこれを変えていきます。
「今出来ないのはやってこなかったから。やれば出来るようになる」に意識を変革させるのがまず最初に取り掛かる仕事になります。
苦手意識を払しょくさせる作業に、ピグマリオン効果を利用します。
つまり、横で家庭教師(算田)が「出来た!すごい!出来る!」とタイミングを見計らって言い続けます。
お世辞だと思われてしまってはいけないので、ちゃんとできた所、本当にすごいと思ったタイミングで言葉を書けます。
つまり「私はあなたに期待しています!」というメッセージを発し続けていると、次第に「まぁまぁ出来るかも!?」と変わってくれるように思います。
難しい問題を出来ないと思い込んでいる場合
ようあるパターンとして、一目見て解き方が分からない問題だと「どうせ出来ないから、これは飛ばして解説を聞こう」となってしまう事があります。
しかしその問題の中には、その子の実力で十分解ける難度の問題も含まれていたりします。
よく読めば解けるはずなのに「どうせ解けない」という心のブロックが原因で考えるのをやめてしまう……
この傾向がある子は結構います。
その場合には「この問題はいけると思うよ?やってみ!よろしく!」といった感じで「この問題は解説しませんよ!」というポーズを早々に取ることがあります。
本当に厳しそうなときは、少しだけヒントを出しますが、あくまでその子が自分で解き切ったと感じられるようにします。
「出来ると思うよー!」という態度が、ここで言うところのピグマリオン効果です。
あなたなら出来ると思っているというメッセージを発し続けることで、少しずつ変わってくれることを目指しています。
変われ!と言っても変わらない
「変わりなさい!」と言って変わるのなら苦労しないのですが、なかなかそうもいきません。
難しい問題はとにかく手を動かして書いて、調べて考えなさい!……と言いたい気持ちは山々なのですが、直接的な方法では効果がないので、間接的なアプローチで変化を促しています。
すぐに効果が出る事ではないのでやきもきしますが、それで少しずつ変わってくれた時は嬉しいものです。
普段は算数の技術的な解説が中心のブログですが、たまには心理効果的な指導法を紹介してみました。
生徒によってどんなアプローチが有効かは変わりますが、一つの方法として参考になれば!