中学受験では書き出しも立派な解法です。
1から50くらいまで数字を書きだして解決する問題であれば、あれこれ悩むよりも即座に書き出してしまった方が早く正確に解くことが出来ます。
たとえば「1から50までに素数はいくつあるでしょうか」や「4/1が月曜日の時、4/27は何曜日でしょうか?」のような問題です。
曜日の計算も「4/1が月曜日の時、10/27は何曜日でしょうか?」のように数が大きければ当然計算で求めるべきですが、4/1~4/27らいの大きさであれば、書き出した方が時間短縮になります。
もちろん練習の段階では計算で求める方法を勉強するためにも、計算の解法を使う方が有効かもしれませんが、入試本番では答えが合っていれば書き出しでもOKです。
しかし多くの受験生は書き出して求めることに慣れていなかったりします。
塾の解説で「このくらいだったら書き出してしまえ!」のような解説はあまりありません。
算数の問題は計算で求めなくてはいけないという考えが強くなっている子をよく見かけます。
入試まであと半年を切っています。6年生はそろそろ実践的な解法としての書き出しにも慣れておくべきです。
では書き出しを嫌う子が書き出しを使えるようになるためにはどうすればいいのでしょうか?
ここでも問題解決方法の基本方針はいつもと同じです。原因を分割して、一つずつ解決していきましょう。
書き出しを嫌がる原因(ストレス原因)は大きく分けて次の2つだと思います。
①本当に書き出して解けるのかどうか不安
②そもそも書き出すのが面倒
問題が複合している時は分解して一つずつ解決します。まずは②の、書き出しが面倒だという気持ちから改善させていきます。
そのためには①と②を分離して、②だけの状況を作ります。
つまり「ただひたすら1~50の数を紙に書きだそう。30秒で出来るかな?」という練習をします。
ただ単純に1~50の数字を書くだけです。判読できるギリギリの文字で、最速を追求します。
聞いただけでも面倒な作業ですし、始めは皆「え~30秒なんて無理だよ~」と言いますが、実際やってみると35秒くらいあれば書けてしまいます。
実際に書いてみて、意外と短時間で書けるという経験を積んでおくことが大きな意味を持ちます。
数字の書き出しは意外と簡単だと知っているだけで、テストの場で書き出しをする判断を下しやすくなります。
(生徒にただ「やれ!」とだけ言うと楽しくないので、算田も横で一緒に書いて競争形式にしています)
困りごとがあるときは、問題を分割して、一つずつ解決していきましょう。
書き出し嫌いのお子様を変える際には、今回紹介したような書き出し競争ゲームを取り入れてみてはいかがでしょうか?