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志望校を下げる決断はいつするべきなのか?【タイミング】

6年生のお子様をお持ちのご家庭では、この時期に志望校について悩まれることがあるようです。

夏休み前のこの時期は、テストの成績が悪かった場合などこのままの学校を志望していて良いのか、下げた方が良いのではないか? という疑問がわいてくる時期かもしれません。
今回の記事では夏休み前に志望校を下げる決断をするべきなのかについて解説していきます。

結論としては「多くの場合は今は決断の時ではない。例外あり」です。
それでは以下で詳しく説明していきます。

複雑な問題はまず分解しよう!

まずは問題の所在を分析しましょう。
悩み事がある際には、悩む理由があるはずです。志望校を変えた場合と変えない場合で変化する条件を列挙します。
影響が出る対象は三者です。保護者・指導者・子供本人です。

親……併願校プランの組み立て・学校説明会への参加・塾の志望校別コースの選択 【早く決断すると時間的余裕ができる?】
指導者……過去問演習の配分・受験校に合わせた単元の取捨選択 【早く決断した方が志望校対策の時間が増える?】
子……モチベーションの低下 【早く下げるとやる気が下がる?】

三者三様の事情が絡み合うため決断が難しくなっています。

志望校を変える決断をすると何が変わるのか

保護者・家庭教師・子供本人の三者に分けて、志望校変更の決断をした際の影響について説明します。

保護者……学校情報のリサーチ

志望校を変えるということは、新たに受験する学校を決めなければなりません。
併願校も含めてプランの組みなおしが必要です。

学校説明会など、情報のリサーチを行う時間が必要です。
決断の時期によって、リサーチに使える時間が変化します。

ただ、これは判断の時期を決める決定的な要因にはならないでしょう。
変更の可能性があるならば子供にバレないようにこっそりと学校リサーチを進めておくべきですが、これは子供に変更を伝える要因にはなりません。

家庭教師……指導内容の変更

実力のある指導者であれば、生徒の志望校に合わせて指導内容を変化させます。
過去問演習を行う時期だけでなく、それ以外でも出題傾向に合わせて力の入れ方を微妙に配分させます。
志望校の変更が早期に行われれば学校対策の時間が多く取れますし、変更が遅いと長い時間を古い志望校の対策に使ってしまい、変更後の志望校の対策に使える時間が短くなってしまいます。

遅すぎると志望校対策に影響が出ますが、ではいつまでに判断すればよいのか? というのが悩みのポイントです

子供本人……モチベーション

志望校の変更はモチベーションに関わります。上がることもあれば下がることもあります

本人が第一志望校を熱望している場合、志望校の加工修正はやる気のダウンにつながります。
あまり早い時期に目標を下げてしまうことは悪影響が出ます。
しかしあまり入試が近づいてからの変更も、メンタルを持ち直す時間がないままに入試に突入してしまう心配があります。
遅すぎず早すぎず、というタイミングを狙っていく必要があります。

例外としては、子供本人が「こんな高い学校どうせ受からない……」とやる気をなくしている場合は、現実的な志望校に変更することでやる気を取り戻させることもあります。

7月の時期に決断するべきなのか?

上の項目で説明した三者の要因から考えて、7月の時期に志望校変更の決断をするべきなのかどうかを考えていきましょう。

結論としては、夏前に志望校変更の決断を子供に伝える必要はありません。
ただ保護者として心の準備をしておくのは必要で、変更の可能性があるのなら学校説明会などで情報収集を積極的に行いましょう。

理由1 志望校を変更しても学習内容が変わらない

大手塾は夏期講習から「〇〇中特訓」のような講座を用意していたりします。
しかし、これの影響はそこまで重視しなくても大丈夫です。
一部の出題傾向に大きな特徴がある学校(麻布など)以外は、どのコースに所属していたとしても学習効果は十分にあります。

夏休み中の勉強は、塾の夏期講習テキストの復習がほとんどになります。
第一志望校の過去問を解き進めるわけではありません。
夏休み前に志望校変更を判断したとしても学習内容にさほど変化がないので、この時期に判断する必要性はない。が結論です。

モチベーションの低下or慢心を招く

第一志望校に憧れがある場合もない場合も「志望校を下げられた」というのはモチベーションの低下を招きます。
自分に能力がないと突き付けられたように感じるようです。
成績の急上昇を起こすには、大人サイドが「あなたのことを信じている」というメッセージを発し続けることが最低条件です。
大事な夏を前に志望校を下げて、その状態で夏期講習を頑張れるかは大いに疑問です。

また同様に「志望校を下げたなら頑張らなくても余裕でしょ」というような慢心を招きます。
実際には下げたとしてもまだ実力よりも上のケースがほとんどで、頑張らないといけないことには変わりありません。
しかし下げた目標に向かって全力で頑張るということは難しいです。

結論としては、子供のモチベーション面で悪影響が大きいので、夏前に志望校の下方修正を子供に伝えるべきではありません。

唯一の例外は、実力よりもはるか上の学校を志望校に設定していて、逆に子供のやる気が削がれているパターンです。
例えば偏差値40台で開成志望のような場合です。
ここまで極端に可能性が低いようなら、現実的な第一志望校に変更したほうがやる気が出る場合もあります。
このような例外を除けば、この時期に子供に志望校変更を伝える必要はありません。

家庭教師には変更の可能性だけは伝えておこう

信頼できる家庭教師や個別指導の先生がついている場合は「実は成績が伸び悩んだら、〇〇中学に第一志望を変更するかもしれません……」と伝えておきましょう。
先生からアドバイスがもらえるかもしれません。
また、先ほど「学習内容がそれほど変わらない」と書きましたが、指導力のある先生であれば微妙に指導の力配分を変えています。例えば場合の数や立体切断をほとんど出さない学校であれば、その時間を減らして他の単元に回す、というくらいのことはしています。
変更先の学校が変更前の学校と出題傾向が異なる場合には、どちらに転んでも大丈夫なように指導内容を組み立ててくれるはずです。この場合は、早めに相談しておきましょう。
繰り返しになりますが、子供本人に伝える必要はありません。あくまで大人同士の話だけです。

言いたくなる気持ちも分かる

結論は「この時期の志望校変更を子供に突き付ける必要性は皆無」です。

ただ、言いたくなる気持ちも分かります。
大人は子供と比べると先を見通せます。このままの成績では合格は難しいのでは? という予測もできてしまいます。
にも拘わらず子供がやる気を出さずダラダラとしていると「何考えているんだ!志望校を変えるぞ!」と言いたくもなります。

しかしこれを言われても子供はやる気を出しませんし、「親はあなたの可能性を見限っている」というマイナスのメッセージを発してしまいます。
不安なな気持ちは塾の先生か家庭教師にぶつけましょう。それも我々の仕事の内です!

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