2021年6月13日(日)サピックスオープンが実施されました。
例年のサピックスオープンと比べると難度は低下したように思います。
とはいえ、比較対象となっている例年のサピックスオープンは「鬼難度」ですので、易化したとはいえ難しい事には変わりありません。
サピックスオープンの問題の総評と注目問題のワンポイント解説を行っていきます。
四角2
(3)場合の数
この問題は、まず計算で求める問題なのか、書き出した方が早い問題なのかを判断する必要があります。
見た瞬間に「答えは12通りよりは少ない」と判断できれば、書き出した方が早いという結論にたどり着けると思います。
「異なる色になる」という条件がなかったとしたら4×3=12通りですので、答えはこれよりも少なくなります。
このくらいであれば、計算方法を考えるよりはゴリ押しで書き出した方が確実でしょう。
(4)四捨五入
忘れたころに出題される概数の問題です。
サピックスオープンは「頻出ではないがたまに出る問題」を出して、覚えているかチェックする目的のような問題が多いような……?(算田の感想です)
うっかり忘れていた場合はこの機会に思い出しておきましょう。
(5)比
非常によく出る、典型的な問題です。
この手の問題は、入試までには出題されたら反射で解けるように練習しておいた方が良いです。
土特のプリントなどでもよく出ている形式の問題ですので、今回間違えてしまった場合は、意識して練習しておきましょう!
(6)速さ・規則性
これは48秒という誤答が続出しているかと思います。
「最後は戻らないでゴールする」という所に気が付けるかどうかです。
とはいえ、間違えてしまった場合もそんなに気にしなくて大丈夫です。「最後だけ変わるのか!」と学習できれば大丈夫です。
四角3
(2)水に重りを沈める
「時間をかければ解けるのに急に出題されると戸惑って解けなくなる」問題ランキングがあれば、水に重りを沈める問題が一位になるのではないでしょうか(笑)
普段テキストでは解けていても、テストで急に一問出されると「どの解き方を使えばいいんだ?」となってしまいやすいです。
間違えてしまった場合は、水に重りを沈める問題の復習をしておきましょう。
「重りが全て水に沈む場合」と「重りの頭が水面から出ている場合」で分けて解法を整理すると良いです。
(3)円の移動
この問題、解説を見て理解できない生徒はほとんどいないと思います。
しかし間違えてしまった原因は「計算ミス」か「どこか入れ忘れた」などがほとんどかと思います。
この場合「なーんだ計算ミスか」と流すのは良くないです。計算ミスを誘う問題でミスをしてしまったのなら、まんまとハマっている訳です。どこか改善しないといけません。
代表的な改善策としては「式を書く」や「筆算の文字を大きく書く」や「3.14はまとめて計算する」などです。
どういった式を書けばミスを減らせるのか、研究してみてください。
家庭教師や個別指導の先生が付いている場合は、どのくらいの式を書けばミスが減るだろうかと相談してみましょう。
模範解答のような完璧な式は書かなくても問題ありません。ミスを防止して考えを整理できる程度の式が書ければ十分ですので、どのくらい丁寧に書けば良いのかを相談してみましょう。
四角5 旅人算
問題文が6行と、長めの旅人算です。
長文の旅人算を図無しで解くのは至難の業です。というか無理です。(算田は図無しで解くのは無理です! 把握しきれません)
線分図かダイヤグラムか、どちらか得意な方の図を書いて状況を把握する必要があります。
限られた時間内で的確に正確な図が作図できるように練習しておく必要があります。
図の書き方に不安がある場合は、どんな図を書けばいいのか算数の先生に質問しておくと良さそうです。
まとめ
例年と比べると問題の難度は下がっていたように感じますが、それでも「あー!そこすっかり忘れてたよ!」となりがちな細かい論点を的確に突いてきています。
算田の勝手な想像ですが、サピックスのメッセージとしては「意外と忘れているところがあっただろう? この機会に復習しておきたまえ」と言っているのではないかと思います。
入試には必須の考え方・知識だけど、今の時期の受験生はできていないことが多い。という微妙な論点が沢山ありました。
ただでさえ日曜日がつぶれ、マンスリーテストが控えていて、日々の復習がてんやわんやになっている時期かとは思いますが……
ここであぶりだされた弱点を、何とか時間を見つけて復習しておきましょう……!