旅人算の線分図(状況図)の書き方講座を開講します。
今回は基礎の基礎編。目的は「線分図への拒否感をなくして、最初の一歩を踏み出せるようにすることです。
なぜ図を描きたがらないのか?
答えは簡単で、書き方が分からないからです。
どんなものをどんな手順で描いたらいいのかわからないので、拒否感が強くなります。
「かきなさい!」と叱ることではなく、初歩の初歩から描き方を教えてあげることで段々と描くようになります。
図を書きたがらない原因の二つ目としては、全体像がイメージできないから描きたくない、というものがあります。
図の最終形がどうなるのか完璧にイメージできていないと、書き始めるのが不安に思ってしまうようです。
しかし図とは全体像が理解できてから書くというものではありません。 文章を読んだ途中から、とりあえずの理解を整理するために書いて、もし違うことが分かったら書き直せばいいのです。
全体像が見えない状態で図を描き始めます。
むしろ、全体像を掴むために図を描くのであって、全体が理解できるまで図を描かないのでは意味がなくなってしまいます。
書き始めの第一歩。拒否感の払拭
最近の研究によると、やる気というのはやり始めないと出てこないのだそうです。
図を書くやる気を出すためには、まず何でもいいから書き始める必要があります。
それでは、作図の最初にして最大のコツを伝授致します!!!まずはかくことです!
①まずえんぴつを持ちます。
②次に手を大きく上にあげます。
③そのまま下におろしてノートにペンが触れます。
④精神統一して、真下に向けて線を一本引きましょう。
以上です! すべての線分図はまずスタート地点を表す縦線を書くことから始めます。
出来ましたか? すごい!できた!やったー! (ここで冗談めかして大げさに褒めます笑)
決してふざけている訳ではありません。本当にこの縦線一本がノートに引けるかどうかが、大きな心理障壁になっていたりします。
それくらい、最初の一歩の心理的抵抗は大きいのです。
遅くなりましたが、ここで例題を載せておきます。
例題
AくんとBくんは同時に学校を出発し、150m離れた図書館まで行きます。Aくんは分速50m、次郎君Bくんは分速30mです。Aくんは図書館に着くと、1分間休憩し、学校に向かって引き返します。
AくんとBくんが出会うのは、二人が学校を出発してから何分後ですか?
では次のステップに移ります。ステップ②は「場所の名前・人の名前・人の速さを書き込む」です。
やってみましょう。
スタート地点が「学校」であり、ゴール地点が「図書館」であること。二人の名前は「A」と「B」であること。また二人の速さなど、すぐに分かる情報を図に書き込みます。
これも、物凄く大切なことです。
これをするだけでも情報の一覧性が高まり、考えやすくなります。
ひらめきは見やすさから生まれます。
本日のブログはここまでです。
今回の内容が理解できない生徒は基本的にいないでしょう。文に書いてあることを、ただ図にかき写しただけです。
でも最初はここから始めます。繰り返しますが心理的に最初の一歩は大切なのです。
線分図の描き方講座一日目として「線分図最初の一歩」を伝えました。今回は心理的なお話が多くなりました。
次回からは細かい書き方の手順を説明していきます。
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